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おすすめ映画「愛のむきだし」解説

今回おすすめする映画は、「愛のむきだし」です。

2009年公開の園子温監督作です。上映時間はなんと、237分。

でも、初めて見たとき、その長さは全然感じませんでした。それぐらい面白いです。

そんな「愛のむきだし」を解説していきます。

あらすじ(前半)

主人公のユウ( 西島隆弘)は、敬虔なクリスチャンの両親の元に生まれるが、ユウが小さいときに母親が亡くなり、親子二人で生活しています。

母親が亡くなって、父のテツ(渡部篤郎)は神父になります。

そんなある日、一人の女、カオリ(渡辺真起子)が親子の前に現れ、テツに猛アピールの末、恋人になります。

まもなく、カオリは若い男を作って家を出ていきますが、それがきっかけでテツは豹変します。

ユウに毎日懺悔させ、ユウの罪を告白させます。

ユウは罪を作るために不良グループと付き合い、盗撮にのめり込みます。(なんで!)

この映画、なんで!ってところが度々出てきますが、不自然さより面白さが勝ってるので違和感より楽しいです。

ユウは母親の、「マリア様のような女性を見つけなさい」という言葉に約束し、マリア様を探します。

そんなある日、奇跡が起きます。ヨーコ(満島ひかり)との出会いです。

ヨーコがマリア様に見え、一目惚れします。

同時に現れる謎の女、コイケ(安藤サクラ)。コイケは新興宗教の0教会幹部で、ユウに目を付けます。

ユウの家族(テツ、ヨーコ、カオリ)をまるごと0教会に取り込もうとします。

ユウがヨーコに奇跡的な出会いをしたとき、ユウは友人との罰ゲームで女装しています。

ユウはヨーコに、「私はサソリ」と名乗ります。ヨーコもサソリに一目惚れ。そんなことある!?

その後、コイケが仕掛けます。ユウとヨーコの通う学校に転向してきて、自分がサソリだとヨーコに打ち明けます。

その前に、ヨーコはカオリの腹違いの娘です。カオリは、テツのもとに戻って、テツと結婚すると迫ります。

ということは、ヨーコとユウは兄妹になってしまいます。

人間関係が目まぐるしく動きますが、ここまでで前半ぐらいです。

あらすじ(後半)

テツとユウ、カオリとヨーコの4人は一緒に暮らしています。

カオリは、テツに早く結婚してよって迫りますが、テツの優柔不断からなかなか進みません。

そんな中、コイケはこの家族を0教会に取り込もうとします。

コイケはテツ、カオリ、ヨーコを、0教会に連れていき洗脳します。

ユウは、ヨーコが0教会の広告塔になっていることを知り、友人たちと街中でヨーコを拉致し、海岸の廃バスへ連れていきます。

ヨーコが逃げないようにロープで縛り、洗脳を解こうと粘ります。

しかし、ヨーコは逃げ出し、海岸でもみ合いになり、ヨーコは絶叫します。

ここが、「愛のむきだし」の名シーン、ヨーコが聖書のコリント13章「愛の讃歌」を絶叫する場面です。

今でこそ、満島ひかりといえば、演技派とか実力派と言われますが、このシーンは圧巻です。

長台詞をワンカットで、叫び続けます。

ちなみにこのシーン、テスト無しで一発本番だったそうです。

このあと、二人はコイケに見つかり、0教会に連れて行かれ、ユウも洗脳を受けます。

ここで、ユウはヨーコの居場所を突き止め、爆弾と日本刀を持って教団本部に乗り込みます。

爆弾の入手方法は、伏線があるので実際に見てみて下さい。

ユウは本部で大暴れ、血まみれで、ヨーコは発狂寸前、コイケはユウの日本刀で自決ともうハチャメチャです。

結局、ユウは捕まり、精神が崩壊し、病院に入れられ、ヨーコは親戚の家に移り、穏やかに過ごします。

親戚の家に住む少女と交流することで、徐々に昔の自分を取り戻します。

この少女、屈託のない笑顔でヨーコを癒やしますが、あとで知ったところ、松岡茉優らしいです。かわいい。小5です。

ヨーコは、ユウが精神病院に入っていることを知り、会いに行きます。

自分を救ってくれたユウを、今度は自分が救う番だと言うように。

ヨーコの愛により、ユウは自分を取り戻し、勃起します。

めでたし、めでたし?って感じです。

いかがでしたか。

みどころ

4時間の超大作の超ざっくりなあらすじなんで、分かりにくいと思います。

でも、本当に飽きさせない。長さを感じさせないストーリー展開と役者の魅力が詰まっています。

主人公の一人、ユウは素直な性格でありながら、父親に罪を告白するために盗撮にハマり、自分が変態であることを原罪と考える。

しかし、0教会で告白したように、変態を恥じるな、愛を恥じるなと、ありのままの自分をさらけ出し、まさにむき出しの愛を

ヨーコにぶつけます。

ヨーコは、父親からの虐待経験から男嫌いになっていますが、ユウのむきだしの愛に心を開きます。

この辺りの純愛も、二人の魅力と重なって、いい感じです。

あと、安藤サクラの怪演も面白いし、盗撮の描写もバカバカしくて楽しいです。

最後に

とにかく、長さを感じさせない面白さなので、

まだ、見てない方は、是非見てみて下さい。

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それでは、最後まで読んで頂きありがとうございました。

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