建築設備

設備屋の基本、第4回「熱源設備って何?」

今回は熱源について解説していきます。

空調するための空調機やファンコイルに、冷水・温水を供給するのが熱源です。

ターボ冷凍機や、空冷チラー、吸収式冷温水発生機などがあります。

一つづつ解説していきます。

ターボ冷凍機

ターボ冷凍機、なんか力強い名前ですよね。迫力あります。

遠心式の圧縮機で冷媒を圧縮することで冷水を作ります。基本的に冷水しか作れないので、暖房用にボイラーとかが別途必要です。

基本的にと言うのは、冷水作るときに排熱を利用して、同時に温水を作ることも出来ます。ただ、温水作るためには冷水も作らないといけないので、冬季に温水だけほしいといっても、作れません。

容量は大型(2000USRt以上)から中型(200USRt)までなので、大きな建物や工場なんかに使用されます。

空冷チラー

空冷チラーとは、コンプレッサーを使って冷媒を圧縮し、圧縮と開放を繰り返して冷やしていきます。

冷やすときに排熱が発生するので、それを外気で冷やすので空冷といいます。

家庭用のエアコンと同じ原理ですね。

最近は、モジュールチラーといわれる、同じ形のチラーを複数ならべて、台数制御して冷温水を作る機器がよく使われています。

モジュールを複数使うので、小容量から大容量まで効率よく運転できるし、1台故障しても他のモジュールで運転可能なので、即空調停止といったリスクを低減できます。

吸収式冷温水発生機

吸収式冷温水発生機もよく使われています。

臭化リチウムという吸収液を加熱して蒸発させ、気化熱で冷水を作ります。加熱する機能があるので、温水も作れて、1台で冷房運転と暖房運転が可能です。

加熱するための燃料として、ガスとか重油、灯油とか、あと蒸気を使用する機種もあります。

ガスを燃やして冷水を作るって、感覚的に理解しにくいですが、そういうものです。(^^)

冷却塔

冷水を作るには必ず排熱が発生します。家庭用のエアコンでも室外機から熱風がでますよね。それは、排熱を屋外に排出してるんです。

冷蔵庫も熱を放出しています。冷蔵庫の裏側を触ると熱いですよね。昔の冷蔵庫は排熱するためにフィンが付いてました。今の冷蔵庫には見られないですが。

空冷チラーは排熱を処理するために外気で冷やしています。家庭用のエアコンと同じ要領です。

ターボ冷凍機や吸収式冷温水発生機は、排熱を処理するために冷却塔が必要です。

よくビルの屋上とかから、白い煙が上がっていることがありますが、あれは冷却塔からでた水蒸気が気化して湯気になって白い煙のように見えています。

ということで、ターボ冷凍機や吸収式冷温水発生機と冷却塔はセットになっています。

最後に

というわけで、熱源について書いてきました。

大規模な建物や工場には大概、熱源機械室とか、屋上、外部に熱源機器置場があり、熱源機器が設置されています。

空調に必須な機器なので、興味のある方はもっと調べてみるといいと思います。

それでは、最後まで読んでいただきましたありごとうございます。

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