今回は、「吹出口、吸込口」です。
これらを合わせて、「制気口」といいます。一発変換しない単語ですね。
それでは、制気口の種類と特徴について解説していきます。
アネモ
1つ目は「アネモ」です。
吹出口といえば、アネモ。吹出口の優等生です。
何が優等生かというと、吹出口としての優れた性能があるからです。
それは、誘引性と拡散性です。
誘引とは、周りの空気を引き込むことで、冷房の場合、当然室温より低い温度を吹き出すのですが、周りの空気を引き込むことで若干吹き出し温度を上げて、冷風が直接人に当たる不快感を和らげます。エアコンの風が直接当たると冷えすぎて不快ですよね。それを防いでくれます。
拡散性も同じような効果がありますが、一つの吹出口でより広い範囲に風を送り、部屋全体を早く空調できます。
また、中のコーンを上下することで、上吹き出しか下吹き出を選ぶことができ、冷房と暖房に最適な風向を選べます。
ショッピングセンターに行ったら、そういう目で天井を見てみてください。映画館や公共施設でもよく使われています。
ブリーズライン
2つ目はブリーズラインです。
ラインディフューザーとか、線状吹出口とも言ったりします。
細長い、線状の器具で、幅はS(シングル)、D(ダブル)、T(トリプル)、K(カルテット)があり、長さはいくらでも作れます。1mから3mぐらいがよく使われます。
それでは、どういうところで使われるのかというと、例えば、窓際とか、ペリメーターと言われる場所ですね。
建物の空調負荷には窓からの日射が大きな割合を占めていて、それに対応するために窓際にブリーズラインを設置することが多いです
あとは、デザイン的に選ばれたりもします。
カームライン
ブリーズラインと同じような感じですが、風向を調整できないのがカームラインです。
風向を調整する必要がない、吸込口に使われます。
ブリーズラインと並べてデザイン的に合わせるためによく使われます。
基本、吸込口は、丸でも四角でも、形は何でもいいんで。
VHS・HS
VHSとHSは、ユニバーサル型と言われる制気口で、四角い器具で、縦横に羽根が付いてます。縦横に付いてるのがVHSで、縦か横だけがHSです。
拡散性とか誘引性はないので、主に換気用に使われます。VHSが吹き出し用、HSが吸い込み用です。
最後にSが付いてるのは、シャッターの意味で、シャッターで風量調整が出来ます。
その他の器具
その他の器具として、ノズルとか、パンカルーバーとか、用途によって使われます。
ノズルは、大空間で遠くまで風を送りたいとき、パンカルーバーは風向を簡単に変えれるので、厨房によく使われます。
最後に
そんな感じで、用途や使用場所によって様々な吹出口・吸込口があります。
これから設備屋を目指そうとする方は、イオンモールとか行ったら、天井を見てみて下さい。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。